
今日紹介するのは、この本!
学校の中核をこれから担うミドルリーダーの先生は、絶対に読むべき1冊です。
「アドラー流 リーダーの伝え方」 岩井俊憲 著

みなさん、こんにちは。タナ先生です。
新学期や新しいプロジェクトが始まると、「リーダー」としてどう振る舞えばいいか、悩むことはありませんか?「指示を出しても動いてくれない」「良かれと思って言ったことが反発を招く」……。実は、その原因はあなたの「伝え方」の根底にある「人間関係の捉え方」にあるかもしれません。

タナ先生、耳が痛いです。クラス運営でも、「これをしなさい!」と言えば言うほど、子どもたちの目が死んでいくような気がして。かといって、優しく言うだけでは動かないし。リーダーシップって、本当に難しいです。

そうだね。そんな悩みを抱えるリーダーたちに、一筋の光をくれるのが、岩井俊憲先生の『アドラー流 リーダーの伝え方』なんだ。
今日は、キャンプの「設営や料理という共同作業」に例えて、アドラー心理学に基づく「人を動かす伝え方」を紐解いていこう。
1. アドラー流リーダーシップの土台「横の関係」

岩井先生の本で最も重要なキーワードは、「横の関係(平等)」だ。従来のリーダーシップが「上から下へ」の命令(縦の関係)だとしたら、アドラー流は「横に並んで歩く」伴走なんだ。
① 支配ではなく「協力」
リーダーは「支配者」ではなく、共通の目標に向かって協力し合う「調整役」にすぎない。相手を自分より下に見ていると、その空気は言葉の端々から伝わって、相手の「貢献したい」という意欲を削いでしまうんだ。
② 「課題の分離」で自分を楽にする
相手が動かないのは「相手の課題」であって、リーダーが無理やり動かすことはできない。リーダーにできるのは、「適切な援助」と「環境づくり」まで。これを切り分けるだけで、伝え方はグッと穏やかになるよ。
③ 原因ではなく「目的」を見る
「なぜできないんだ!(原因追及)」と責めるのではなく、「これからどうしたいか?(目的)」に焦点を当てる。これが、アドラー流の未来志向の伝え方なんだ。
2. キャンプの「テント設営」でわかるリーダーの言葉

ミドル先生、想像してみて。大雨が降りそうな中、グループで大型テントを立てなきゃいけない。君なら、リーダーとしてどう声をかける?

うーん、「早くしろ!そこにペグを打て!」と焦って命令しちゃうかもしれません。

それだと、みんな「怒られないために」動くようになる。でも、岩井先生の説くアドラー流は違うんだ。
① 「命令」を「お願い」や「提案」に変える
縦の関係のリーダーは「やれ(命令)」と言う。横の関係のリーダーは「〜してくれると助かるんだけど、どうかな?(お願い・提案)」と言うんだ。
キャンプで言えば、「ペグを打て」ではなく「雨が来る前に固定したいんだけど、ペグ打ちをお願いできるかな?」という伝え方。相手に「選ぶ権利(自己決定性)」を渡すことで、相手は「自分の意志で協力している」と感じるんだ。
② 「賞罰」ではなく「結末」を共有する
動かない相手に「やらないとペナルティだぞ」と脅すのはアドラー流じゃない。「もし今、テントを立てないと、夜にみんなが濡れて困ってしまうよね」という、行動のあとに起こる自然な結末を共有する。
これにより、相手は「叱られないため」ではなく「みんなの役に立つため」という共同体感覚に基づいて動けるようになるんだ。
3. 最強のスキル「勇気づけ」と「アイ(I)メッセージ」

理論はわかりました。でも、「褒めなくていい」っていうアドラーの考えが、どうしても納得いかないんです。頑張ったら褒めてあげたいじゃないですか。

そこが岩井先生の解説の面白いところだよ。アドラー流では「褒める」のではなく「勇気づけ(エンカレッジメント)」を勧めているんだ。
① 「褒める」と「勇気づけ」の違い
• 褒める(縦):評価者が上から「よくやった」とジャッジする。褒められないとやらない子を作るリスクがある。
• 勇気づけ(横):対等な立場で、「感謝(ありがとう)」「共感(助かったよ)」「過程の重視(頑張ったね)」を伝える。
キャンプ例:料理を作ってくれた子に「上手にできたね(評価)」と言うのが「褒める」。

「温かいスープを作ってくれて、体がポカポカになったよ。ありがとう(感謝)」と言うのが「勇気づけ」だ。どっちが嬉しいかな?

……断然、後者ですね。「自分の存在が役に立った」という実感が持てます。
② アイ(I)メッセージの活用

指示を出す時、「お前(You)はなぜやらないんだ」と言うと攻撃になる。
「(私は)君にこれを手伝ってもらえると、すごく助かるんだ」と、「私」を主語にして自分の気持ちを伝える。これがアイメッセージだ。相手を否定せず、自分の願いを伝える。キャンプの夜、焚き火を囲みながら本音を語り合うような、柔らかなコミュニケーションだね。
4. 「ダメ出し」ではなく「ヨイ出し」

岩井先生の本で、リーダーにぜひ実践してほしいのが「ヨイ出し」だ。僕たちはつい、できていない部分(ダメ)に目がいく。でも、アドラー流は「当たり前にできていること(ヨイ)」に注目するんだ。
キャンプ例:後片付けが不十分な時。「ここが汚いぞ」とダメ出しする前に、「最後まで片付けに参加してくれてありがとう。ここをもう少し拭くと、次に使う人がもっと気持ちいいと思うんだけど、どうかな?」と伝える。

「感謝」+「改善の提案」。これが、相手の自尊心を傷つけずに、行動を変える魔法の伝え方なんだ。
5. タナ先生の「キャンプメモ」

リーダーの仕事は、完璧な人間であることではありません。
岩井先生は言っています。「リーダー自身が自分を勇気づけることが、最初のステップだ」と。
キャンプで火が消えそうになったら、そっと空気を送り込みますよね。無理やり薪を叩いたりはしません。
教育もリーダーシップも同じです。相手の心の中にある「貢献したいという小さな火」に、言葉という名の空気を送り、温める。
「あなたがいてくれて、本当に良かった」その一言から、最高のチーム作りを始めてみませんか。
悩みは尽きませんが、まずは私たちが人生を楽しみましょう!それが、きっと明日のだれかの助けになることを信じて…。
「いい先生」になるために、「いい人生」を!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回紹介した【「アドラー流 リーダーの伝え方」 岩井俊憲 著】は、こちらから購入可能です。キャンプの夜の読書に最高の一冊ですよ。
